かゆくならない・かぶれない白髪染め
白髪染めは刺激が少なく、お肌に優しいということが大切。身体に使うものですから痒くならない、かぶれない白髪染めを選んで安心して使いたいですよね。ここでは安心して使える白髪染めトリートメント選びのポイントについて紹介します。
市販の白髪染めを徹底調査・かぶれない白髪染めは存在する?
安心して使用できる白髪染めの条件は2つです。
ジミアン系のかぶれる成分が入っていないこと
5-ジアミンやパラニトロオルトフェニレンジアミンなどの「ジアミン系」が入っていないものを選びましょう。かぶれやアレルギーを引き起こす原因になります。
かぶれにつながる化学反応が出るものが入っていないこと
化学反応が全て悪いとは言いませんが、化学反応が起きない製品は安心して使用できます。かぶれにつながるような化学変化が起こるものはできる限り避けましょう。
コスメレポーターの声で決めた
人気の白髪染めトリートメント3選
かぶれる可能性があるヘアカラー
ドラッグストアでよく売られている白髪染め・ヘアカラー剤6種をピックアップして、かぶれにつながる成分が入っているかどうか調べてみました。「トルエン-2,5-ジアミン」は、「パラニトロオルトフェニレンジアミン」より毒性が多少低いことがわかっています。そのため、トルエン-2,5-ジアミンのほうが使用を好まれていますが、同じジアミン系であることには変わりありません。アレルギー体質の方や皮膚の弱い方は、使用する前に成分表を確認することをおすすめします。
販売元 | 商品名 | 価格 (税抜) |
かぶれにつながる成分 |
---|---|---|---|
花王 | ブローネ 泡カラー | 647円 | トルエン-2,5-ジアミン |
花王 | ブローネ・ワンプッシュカラー | 736円 | トルエン-2,5-ジアミン パラニトロオルトフェニレンジアミン |
ダリヤ・サロン ド プロ | 泡のヘアカラー・エクストラリッチ(白髪用) | 674円 | トルエン-2,5-ジアミン |
ダリヤ・クレオディーテ | ヘアカラーエマルジョン | 900円 | トルエン-2,5-ジアミン |
ウエラ | トーン2+1 白髪染め | 1,091円 | 硫酸トルエン-2,5-ジアミン |
ホーユー・ビゲン | スピーディカラー | 519円 | パラフェニレンジアミン 硫酸トルエン-2,5-ジアミン |
ホーユー・ビゲン | スピーディカラー | 519円 | パラフェニレンジアミン 硫酸トルエン2,5-ジアミン |
ドクターシーラボ | ヘアカラーフォーム | 3,500円 | パラフェニレンジアミン ニトロパラフェニレンジアミン |
かぶれる可能性があるヘナカラー
ヘナカラーは、天然の白髪染めとして、ここ最近注目されています。トリートメント効果もあり、髪の毛が痛むことがありません。天然成分で染め上げるので、作用が穏やかです。天然素材から生まれた白髪染めとはいえ、植物アレルギーを持っている方には向かない場合も。使用する前に必ずパッチテストを行いましょう。化学反応を利用した白髪染めのように髪を脱色するわけではないので、物足りないと感じる方もいるかもしれません。
販売元 | 商品名 | 価格 (税抜) |
かぶれにつながる成分 |
---|---|---|---|
ナイアード | ヘナ100% | 1,000円 | なし |
ナイアード | ヘナ+木藍 | 1,200円 | 木藍(インディゴ) |
ボタニカ | ナチュラルハーバルヘナ | 2,408円 | なし |
テンスター | ファインヘナ ブラウン | 1,000円 | ナンバンアイ葉(インディゴ) |
テンスター | ファインヘナ ダークブラウン | 1,000円 | ナンバンアイ葉(インディゴ) |
マックヘナ | ナチュラルオレンジ | 1,000円 | なし |
オーズインターナショナル | 天然ヘナ ブラウン | 1,389円 | ナンバンアイ葉(インディゴ) タール色素 |
オーズインターナショナル | 天然ヘナ ソフトブラウン | 1,383円 | ナンバンアイ葉(インディゴ) タール色素 |
頭皮に優しいとされるヘアカラートリートメントは?
ヘアカラートリートメントは、トリートメントと同じように繰り返し使うことで徐々に髪が染まっていきます。髪を傷めずに髪を染めることが可能です。かぶれにつながる成分も入っていないため、刺激が少なく、アレルギーが起きることも少ないでしょう。しかし、使い続けないと髪を洗うたびに色落ちしますし、ヘアカラー剤のように一度に染め上げることはできません。
販売元 | 商品名 | 価格 (税抜) |
かぶれにつながる成分 |
---|---|---|---|
株式会社ヤマサキ | ラサーナ ヘアカラートリートメント |
2,800円 | なし |
株式会社ピュール | 利尻ヘアカラートリートメント | 3,000円 | なし |
株式会社ヘアジニアスラボラトリーズ | VITALISM kulo (バイタリズム クロ) |
2,680円 | なし |
株式会社コンテンツ | ルプルプ | 3,000円 | なし |
株式会社ポーラ | グローイングショット カラートリートメント |
2,900円 | なし |
株式会社サラヴォオ化粧品 | くろめヘアカラートリートメント | 3,010円 | なし |
アートネイチャー | LABOMOスカルプアロマ | 2,700円 | なし |
ホーユー・ビゲン | カラートリートメント | 764円 | なし |
ロート・50の恵 | 頭皮いたわりカラートリートメント | 1,188円 | なし |
頭皮に優しいヘアカラートリートメント3選
VITALISM kulo(バイタリズム クロ)
テレビ番組やウェブなどさまざまなメディアに出演している表参道クリニックの友利新ドクターが「自分の母に勧めるなら…」と開発したトリートメントタイプの白髪染めです。
シリコン・パラベンは含まれていないので、髪はもちろん、頭皮にも低刺激。製品全体の70%をトリートメント成分が占めるため、髪と頭皮にやさしい白髪染めです。カラーを定着させるのに時間がかかると言われるトリートメントタイプでありながら、たった2、3回の使用で効果を実感できことから高く評価されています。
1gあたり13.4円/価格:2,680円(200g)
LPLPヘアカラートリートメント
髪と頭皮にやさしい植物由来の微アルカリ染料を使用したヘアカラートリートメントです。髪に潤いを与える天然トリートメント成分として「北海道・函館産のガゴメ昆布のフコイダン」と人間には欠かすことができないミネラルを配合。ベースの水分には「沖縄・久米島の海洋深層水」が使用されています。
頭皮の乾燥や血行不良を改善してくれるように開発された一品なので、石油系の鉱物油や合成着色料、動物性原料は一切不使用。無香料なので白髪染め独特のにおいもなく、使いやすいトリートメントだと言えます。
1gあたり16.2円/価格:3,240円(200g)
利尻ヘアカラートリートメント
痛んだ髪をケアしながら白髪も染められるトリートメントタイプの白髪染めです。潤い成分「北海道利尻の昆布エキス」や乾燥を防ぐ「アルギン酸」などの成分が含まれており、しっとりとした仕上がりが期待できます。
また、髪の修復に役立つと言われる「フコイダン」や髪の成長に欠かすことができない「ミネラル」が配合されているのも嬉しいポイントです。一般的なヘアカラー剤で使用する手袋は不要。素手で手軽に白髪染めができますよ。
1gあたり16.2円/価格:3,240円(200g)
白髪染めでかぶれてしまう原因は?
白髪染めでかぶれてしまう大きな原因は、市販の白髪染めの多くに染料として使われるパラフェニレンジアミンやパラトルエンジアミンなどの成分です。
俗に「ジアミン系」といわれるこれらの酸化染料は、酸化すると黒く発色する特性があるため白髪を染めるのに適しており、色持ちも良いというメリットがあります。しかし、発色が良くしっかり染められるぶん、アレルギーを引き起こす可能性がある刺激の強い成分が含まれています。初めて染めた時は大丈夫でも、繰り返し使用するうちに抗原ができてアレルギー反応が起きるケースもあるので、注意が必要です。
アレルギーの症状は、頭皮の痒みやかぶれ、湿疹、頭痛、顔の腫れなど、人によってさまざま。アレルギー反応が出たにもかかわらず使用し続けると、症状が悪化し、最悪の場合命にかかわる危険性があります。一度アレルギーを発症してしまうと、同様の成分を含む白髪染めは使用できませんので注意してください。酸化染料が含まれている白髪染めを使用していて違和感を感じたら、すぐに使用を中止し、医師の診断を受けましょう
以上のように、皮膚のトラブルやアレルギーを避けるためには、実際に使用する前に成分を調べて、かぶれない白髪染めを選ぶことが大切です。
かぶれの具体的な症状
ヘアカラーを行った際、かゆみ・赤み・腫れ・ブツブツなどの「かぶれ」が現れてしまったら、注意が必要です。かぶれは、「刺激性接触皮膚炎」と「アレルギー性接触皮膚炎」の2種類に分類することができます。
刺激性接触皮膚炎は、外部からの刺激によって起こる炎症。外部の刺激を取り除けば、すぐ炎症が治まります。アレルギー性接触皮膚炎は、特定の物質に対して免疫機能が過度に働いて生じる皮膚炎のこと。一度、アレルギー性接触皮膚炎が発症しまうと、皮膚炎だけではおさまらず、ひどい場合は顔全体が腫れてしまったり、呼吸困難や血圧低下による意識障害などが起こったりする恐れがあります。
ヘアカラーによる2種類のかぶれ
ここでは、ヘアカラーによる「かぶれ」2種類について説明します。
一次刺激性皮膚炎
刺激が強い化学物質が皮膚に触れることによって、一時的に皮膚炎が生じたものです。ヘアカラー剤に含まれる「アルカリ剤」や「過酸化水素」、または「その2つが化合したもの」が刺激物質となり、炎症の原因になります。かゆみ、ピリピリした痛みが特徴です。刺激物質の濃度が濃ければ濃いほど、炎症は強く出ます。
遅延型アレルギー
過剰な免疫反応から起こる皮膚炎のことです。一時刺激性皮膚炎とくらべて、炎症が現れるのに時間がかかることが多く、原因物質の量や触れた時間は、炎症のひどさと比例しません。薬剤をすぐに洗い流しても症状は引きづらく、最悪の場合、アナフィラキシーショックで命を落としてしまうこともあります。
ジアミン系ヘアカラーの危険性
2011年、EU諸国はヘアカラー剤の成分「ジアミン」の使用を全面的に禁止しました。なぜなら、ジアミンに発がん性が認められたためです。しかし、日本では、未だヘアカラー剤にジアミン系酸化染料が使用されています。
「サロン用ヘアカラー剤は、自宅用より安全だ」と耳にすることがありますが、実際、サロン用ヘアカラー剤と自宅用ヘアカラー剤の成分は変わりません。白髪染めとヘアカラーも品名が違うだけで、ほぼ同じものです。
ジアミンは、少量の付着や吸入だけで接触性皮膚炎や粘膜のむくみ・結膜炎・鼻炎・気管支喘息など、粘膜の障害を招くことがあります。眉毛やまつ毛に使用した場合、ひどい時は失明してしまうことも。誤って飲んだり、舐めたりしてしまった場合は、貧血・腎臓障害などの深刻な症状を引き起こします。
念には念を入れて安心できる白髪染め選びを!
痒くならない、かぶれない白髪染めを選ぶことは大切です。特に敏感肌の方にとっては重要で、痒みやかぶれが怖くて白髪染めをすることをためらう方もおられます。痒みやかぶれは白髪染めの成分が引き起こす、身体のアレルギー反応です。最初はアレルギー反応が起きなくても、長く使っているうちにアレルギー反応が起きる方もおられますので、ぜったいにかぶれない白髪染めとは言い切れません。
痒みの症状でも、白髪染めを使うことで一時的な蒸れが発生し、その蒸れによって痒みを感じている程度であれば特に問題はありません。しかし、しばらくしても痒みがなくならない場合はアレルギー反応が起きている可能性があります。
かぶれの症状としては、皮膚が赤みを帯びる程度のかぶれから、頭皮が腫れあがってしまう症状までさまざま。頭皮だけでなく、染料が付いた皮膚がかぶれてしまうというケースもあります。
基本的にトリートメントタイプの製品はかぶれない白髪染めが多く、髪や地肌への刺激も少なく、安心して使うことができます。しかし製品によっては比較的刺激が強い成分を含んでいるものもあるので、念には念を入れて、より安心して使えるかぶれない白髪染めを選びたいものです。
コスメニストレポーターの声で決めた
かぶれない白髪染めトリートメント3選
白髪染めのかぶれに関する口コミ
美容室の白髪染めが肌質に合わず…
40代の中盤くらいから白髪が増えてきて、染めてもらおうと美容室に行きました。すごくよく染まって「さすがプロの技!」と感心したのですが、その後ひどいカユミとフケに襲われたのです。幸い、カユミもフケも1週間ほどで治まりました。美容室で使っていた白髪染めが私の肌質に合っていなかったみたいです。
ヘアカラー剤でかぶれたので別のものを使いたいけど
市販のヘアカラー剤を使って分け目あたりの白髪を染めました。数日後、ヘアカラー剤にふれた部分の頭皮がかぶれて大ショック。同じ時期にシャンプーを変えたので、もしかしたらかぶれの原因はそちらかもしれないのですが、なんだか怖くて同じヘアカラー剤を使う気にはなれません。白髪は染めたいけど、トリートメントタイプは染まりにくいというウワサも聞くし、すっかり困っています。
美容室で染めた翌日にフケが出ます
30代からカラーリングで美容室に通っています。定期的に美容室で白髪染めをしているのですが、染めた次の日はかゆくてフケが多くなるような気が…。特に生理前後は敏感になっているから、いつもよりその症状が悪化していると思います。やっぱりできるだけ体に優しいものを選びたいですね。
フケとかゆみが止まらなくなり白髪染めを変えました
あるヘアカラー剤を使用しているうちにフケとかゆみが止まらなくなりました。それでもしばらく使い続けていたのですが、顔に赤みと湿疹が出てきたのでさすがに使用を中止。ほかの白髪染めに切り替えてからはフケもかゆみも治まりました。体質によっては使用後しばらくしてから症状が現れることもあるようなので、かゆみが出たら一旦そのカラー剤は使うのを止めた方がいいでしょうね。
白髪染めトリートメントでも注意したい成分とは?
痒くならない、かぶれない白髪染めを選ぶならば、ヘアトリートメントタイプの製品がおススメです。しかし、白髪染めトリートメントに含まれている「4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール」という成分は、染毛力が強く、分子構造が毒性の高いジアミン系薬剤と似ており、刺激もやや強めなのが特徴。使う人によっては痒くなったりかぶれたりというケースもありますので、成分表をチェックして避けるようにしましょう。
また、安心して使える成分としては天然由来の植物性成分が挙げられますが、天然由来だからと言って絶対に痒くならない、かぶれない白髪染めとは限りません。非常に稀なケースですが、体質によっては100%天然成分の白髪染めトリートメントを使って、痒みやかぶれの症状が出たというケースもあるのです。
必ずパッチテストで安全性の確認を!
白髪染めトリートメントは安全性が高くかぶれない白髪染めですが、念のため初めて使う製品の場合は、必ずパッチテストをするようにしてください。白髪染めでオシャレを楽しみたいのに、使ったことによって健康を害してしまうのはとても残念なことです。必ずパッチテストで自分の体質に合う製品かどうかをチェックして、安全性を確認できたうえで使うことを強くオススメします。
そして万一、白髪染めトリートメントを使用して痒みやかぶれが出た場合は、すぐに使用を中止して皮膚科医の診察を受けるようにしてください。我慢して放っておくと、だんだん症状がひどくなるということもあり得ますので、「ちょっと痛みを感じるけど、これくらいなら我慢できるかな」などと思わず、できるだけ早めに診察をうけるようにしましょう。診察をうける時には、使っていた製品を持って行けば話が伝わりやすくなります。次に白髪染めする時のために、どの成分に問題がありそうかを聞いておけば、より安全な白髪染めトリートメントを選ぶことができます。
白髪染めトリートメントは長く使っていくものですから、自分の身体に合った、安心して使える製品を選ぶようにしましょうね。
製品情報をしっかり確認しましょう
白髪染めトリートメントの材料は主に薬剤であるため、どうしても痒みやかぶれが起こる場合があります。ですが、あの時の黒髪を取り戻したいという方は少なくないはず。
痒くならない、かぶれない白髪染めを選ぶ基準のひとつは、染料の選択。塩基性染料のもの、HC染料のもの、天然染料のものが安全性の高い染料だといわれています。髪だけでなく地肌にも刺激が少なく、安心・安全を考えて作られている製品が多いです。痒くならない、かぶれない白髪染めを探している方は注目してみてくださいね。
近頃は髪や肌に優しい美容成分が配合されたものがあります。合成香料や石油系成分、防腐剤パラベンなどが入っていない無添加の製品は、痒くならず、かぶれない白髪染めとして、効果が期待できますね。また、医師が監修して作られた製品もありますので、痒みやかぶれへの効果を発揮してもらえそうです。